#不妊治療ですがなにか【vol.6】

生後11ヵ月の三つ子の次男を床に叩き付けて死亡させてしまった豊田市の事件、裁判員裁判で実刑判決が出ました。
懲役3年6ヵ月とのことです。
筆者もこのコラムで一度取り上げたことがある本事件。


インスタグラムやTwitterでもこの判決には沢山の反響がありました。
虐待の上殺害してしまったことは決して許されることではありません。
ただ、このお母さんは行政や病院に助けを求めたにも関わらず適切なサポートを受けられないまま負担を背負い込み、うつになり、逃げ場のない中での三つ子の育児でした。
睡眠時間は1時間だったそうです。
出産前に、子育ての不安を訴える母親に対して役所は、双子の育児ガイドブックと多胎育児経験者の会のチラシを渡されただけだったそうです。
産後、自宅を訪問してくれた保健師に相談をするとファミリーサポートセンターの利用を勧められたそうですが事前面談に3人を連れていくのが難しく利用することはなかったそうです。

”三つ子育児”って大変さが格別に違います。
筆者は三つ子の上にもう一人子どもがおりますので、子育てを比較することが出来ました。
もうね、全然違う。「眠れない」のレベルも違うし、ミルクやお風呂、その他育児の負担もレベルアップします。
止まらない泣き声、抱っこやおんぶのし過ぎで腕や足腰は限界です。
双子の育児ガイドブックでは情報量が圧倒的に足りないと思いますし、多胎育児経験者の会を紹介されたところで、首の座らない乳児を三人どうやって連れていくのか。
そもそも体は一つ。手は二本しかないのに・・。
筆者は免許を持っていないので、バスを乗り継いで行かなければならない多胎育児サークルには一度も行ったことがありません。
あの大きい双子ベビーカーに二人を座らせて、一人を抱っこしてバスに乗れますか?
ただでさえ普通のベビーカーでもバスや電車では畳めと罵られる事があります。この国は子どもにやさしくありませんから。
ちなみに、ファミサポですが筆者も三つ子が生まれてから自宅を訪問してくれた保健師さんに勧められ登録しました。
しかし蓋を開けてみると
・預ける前にファミサポさんの自宅で事前面談が必要
・三人同時に預かってくれる訳ではない
という事が判明しました。
夫がいる土日なら三つ子を預けて自分一人で面談に行けるという旨伝えたところ、「土日はファミサポさん側のご家族がいるため断られると思う、平日にしてくれ」と頼まれました。
筆者は諦めました。だって無理ですもん、いくら近所とはいえ一人で3人連れて最低三件の面談に行かなくてはならないのですから。
筆者もそうでしたが多胎育児の情報が少なすぎて、自分で調べなくてはいけない状況に疲弊しました。
ファミサポやベビーシッターも産後の頭の働かない時期に自分で検索し電話やメールで連絡を取らなくてはいけない事。
ワンオペ育児とたまった家事の処理、上の子の相手でへとへとに疲れた頭と体で、調べる気力も体力もありませんでした。
SNSを開けば、「今日は子供と○○へ遊びに行った」「ママ友とランチ」と楽しそうな育児をしているお母さんが沢山いる中、家に引きこもるしかできない自分が悲しくて、辛い気持ちになりました。
もちろん、多胎育児をしながらもアクティブに動いてるお母さんもいます。素晴らしいことだと思います。
でも、筆者と同じようにそれが出来なかった人もいます。
孤独でした。それは今でも。上の子にも寂しい思いをさせてしまっているかと思います。
イレギュラーな三つ子、四つ子の子育てをしているお母さんは全国に沢山います。
その人たちが何を求めているのか、適切なサポートはどこまで出来るのか、行政はもう少しだけ考えて頂ければ助かります。
今回の裁判ですが6日間の公判中、傍聴席からは被告の支援をしようと傍聴を続けていた多胎育児支援団体の関係者もいらっしゃったとのこと。
きっと、筆者や多胎ママたち同じく、この事件の無念さを痛感していることでしょう。
二度と同じような事件が起きないよう、筆者はこれからもタタイマムで多胎育児の情報を発信していきたいと思います。
文:maco

maco

5歳のお姉ちゃんと2歳の三卵性三つ子を育てています。 最近のストレス発散方法は子供たちが寝静まってからAmazonプライムで海外ドラマや映画を見ながらお酒を...

プロフィール

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA