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メンタル大丈夫?多胎児ママはうつリスク?!【医療監修】

子どもがかわいいと思えない。等しく愛せない。子育てしたくない。
そんな風に感じてつらい思いをしたことありませんか?
その悩み、あなただけではありません。
SNSでかわいくキラキラ充実した子育てをしているように見えるママや、多胎育児を楽しく創意工夫している人にも、多かれ少なかれネガティブな気持ちになったときがあったと思います。

あらすじ

多胎ママのメンタル【医師執筆】

分け隔て無く愛せない

子どもへの愛情の偏りについて悩む多胎ママは少なくないようです。子どもによって医療的ケアや子育てのしにくさも違う中で、分け隔てなく愛情を注ぐということは、できて当然のことではありません。

多胎児が虐待される危険は、単胎児よりも5〜10倍高いことが知られており、その加害者のほとんどは実母です。そして、双子のどちらか一方が被害にあっていることが大半で、発達が遅い、泣いてばかりいる、低出生体重児、先天異常や慢性疾患などがある場合にリスクをさらに高めます

多胎ママのメンタルヘルス

虐待の診断時の年齢の半数が0〜1歳です。産後はホルモンバランスが乱れて、鬱になりやすいことはよく知られています。さらに多胎育児による睡眠不足や心身の疲労が重なることで、虐待のリスクの高めることは、育児経験者なら想像に難くないと思います。実際に出産1年後の双胎の親の方が単胎の親よりも不安、うつ、適応障害、睡眠障害などのメンタルヘルスに問題を生じやすいという研究報告もあります。児童虐待に至らないまでも、イライラしたりネガティブになることは誰にでもあると思います。そのことで母親は自分自身を責めて思い悩むことも少なくないのではないでしょうか。

もしあなたが、今まさにその苦悩の中にいるのであれば、母親としての愛情が足りないとか、子育てする能力がないなんて自信を落とさないで下さい。心身ともにギリギリな状況が苦悩の原因なのであって、あなたの人間性まで否定する必要はありません。

自分自身を大切にするために

多胎育児ならではの悩みも多く、普通の育児情報では解決しないことも多いと思います。リフレッシュになるはずの外出も、多胎児を連れてだとかえって負担になったり。ストレスは溜まりやすいのに発散しにくいのも多胎育児の特徴の一つだと思います。

虐待後の親子関係の修復は難しいのですが、改善した例では、親類の同居や再婚、保育園利用など、人による援助を受けていることが多いようです。育児を手伝ってくれる人がどれだけいるか、どのように関わっているかは十人十色で状況はそれぞれ。パパに育休をとってもらったり、近所の人に助けてもらっているなどの記事を読んで、最初は勇気が必要かもしれませんが、一歩踏み出せば援助の手はどこかにあるように感じました。

ただ、人と一緒に何かをするのが好きな人もいれば、人を頼ること自体に練習が必要な人もいると思います。行政のサービスは地域差もありますが、最近では割と手軽に利用できるベビーシッターのサービスもあるとか。ただでさえ経済的な負担のある多胎育児ですが、お母さんが楽になるために、自分自身を大切にするために、お金で解決できる工夫にちょっと贅沢するのもありだと思います。

いつ解放される?

終わりがないように思える育児ですが、統計学的に双子ママの睡眠不足は子どもたちが1歳、疲労は3歳になると改善してくるようです。

海外の文献を見ると、学童期にも多胎児ならではの心理へのケアが提唱されていますが、日本ではあまり知られておらず、今後このサイトを通じて情報提供していければと思っています。子どもたちの世話に追われて、どうしても自分のことが後回しになってしまいがちですが、自分自身を大切にできることが、子どもたちの健やかな成長に重要であると思えば、何にかに頼ったりSOSを出す勇気につながるのではないでしょうか。

編集部コメント

多胎ママの心に寄り添いたい…と始動したタタイマム。

多胎ママならではの孤独感や、心の闇。子どもを等しく愛せない。かわいいと思えない。120%頑張っても、こなしきれない育児・家事から逃げたい。子どもにストレスをぶつけてしまう。もう嫌だ…。

多かれ少なかれ、誰でも多胎育児についてネガティブに感じたことがあると思います。
そしてそれは、言いづらく、勇気を出して言っても共感されにくいことかもしれません。
タタイマムではお悩み相談部を設けております。もちろん、匿名、秘密厳守、無料です(笑)
子育てで具体的に困っていることや、心のひっかかりなど、常に明確な答えを用意できるわけではないかもしれませんが、専門家や先輩多胎ママ・読者の皆様とともに、一緒に悩みながら考えていきましょう。
ご相談はお問い合わせよりお送りください。

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この記事を書いた人

自身も三つ子の姪がおり「多胎マム」の活動にご理解頂き、監修して下さることになりました。
こども病院で小児科医として研修を積み、現在は育児をしながら小児科診療や乳幼児健診などにたずさわっている。

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