双子は3歳までの言語発達が遅れる傾向があることが知られていますが、それには多胎児ならではの育児環境も影響していることを「双子は言葉が遅れやすい?!【医療監修記事】」でお伝えしました。
今回は、多胎ママでも無理なく、子どもたちの言葉の発達を促せるような方法とコツを「3000万語のイニシアチブ」というプロジェクトからヒントを得て解説します。
子どもを伸ばす親の〝言葉がけ〟
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どんな教育よりも子どもを伸ばす
「親のはなし言葉」
幼児教育で「子どもの可能性と能力を引き出す」を宣伝文句としたサービスや商品はたくさんあります。
そんな中「保護者の話し言葉が、もっとも効果的な環境である」と主張しているのが「3000万語のイニシアチブ」というプロジェクトを作った、シカゴ大学のダナ・サスキンド博士です。
3000万語とは何かというと、幼少期に言葉がけされる言葉の数です。
幼少期に言葉がけされる3000万語の格差が貧富の差を反映しているという研究結果に基づいています。
シンプルでお金もかからないことですが「良い言葉がけができている!」と、自信をもってできていると言える方は少ないのではないでしょうか。
3000万語のイニシアチブ
このプロジェクトによると…
貧困層には禁止や否定の言葉が多く
社会的に地位のある親の家庭では
肯定的な言葉が多い傾向があるそう。
しかし、親がたくさん話した家庭の子どもは、親の学歴や経済的な地位とは関係なく、よくできる子になるとのこと。
子どもが最終的に身につける「学ぶ能力」は、どれだけの量の言葉を、どのように親が子どもに話したかが重要なのです。
3000万語のイニシアチブにヒントを得て、言語環境を豊かにして子どもを伸ばす「3つのT」を紹介します。
子どもを伸ばす「3つのT」
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Tune in:注意と体を子どもに向ける
子どもに何かしてあげようとする親よりも、子どもがしていることに関心を持つ親が最も子どもの脳を育てます。これが、Tune in:注意と体を子どもに向ける。
子どもが興味を示しているものについて一緒に話したり、子どもの働きかけに対して反応を返すという日常の小さな積み重ねが大切です。
例えば、子どもが指差した方向と同じ方向をみて「◯◯だね。動いているね!」「いつもと違うね!」「近くで見てみる?」など。
Talk More:もっと子どもと話す
子ども“に”ではなく、子ども“と”たくさん話すことを意識するだけでも普段の会話が変わるかもしれません。
無言でやっていたような育児を「オムツかえたら、すっきり♪」というように実況中継するのも1つの手です。
0-1歳は身体感覚によって環境を認識する時期なので「どんどん、よいしょ、ギュギュ」など子どもが真似しやすい擬態語を使うのもいいですね。
2−3歳は大人の行動を真似してごっご遊びしたり、何やらぶつぶつと話しながら行動するのもよく見かけます。
3歳になると、なぜ?どうして?の質問攻めの時期ですが、時間の許すかぎり答えてあげたいものですね。大人でもすぐに答えが見つからない鋭い質問も出てくると思いますが「ママも分からないけど、一緒に調べてみよっか」などと会話を膨らませることが、質問の答えを出すことよりも重要です。
Take Turns:子どもと交互に対話する
一方的に命令や指示をするのではなく、子どもと交互に話しをしましょう。
指示は「単純明快」「短くシンプル」に行うのが良いとされています。多胎育児は集団生活と似ていて、指示をする場面は多かれ少なかれあるでしょう。しかし、命令や短い指示は思考を必要とせず、子どもたちのより良い発達には貢献しないということは覚えておきましょう。Yes/Noで答えられるような質問だけではなく、子どもの言葉を待つような時間も作りたいものですね。特に子どもたちの気持ちに耳を傾けたり、気持ちや感情を言葉にすることも心がけたいですね。
Turn off:デジタル機器の電源を切ろう
おまけの4つ目のTはデジタル機器の電源を切ろうのTurn off。
スマートフォンや、テレビ、パソコン…便利で一日に何回も使いますよね。
TVを見せている間に家事をしたついでに、自分のSNSをチェックしていたらあっという間に時間が経っていた…なんてこともあるのではないでしょうか?
お子様自身がTVやアプリに夢中になることもあると思います。
親子の会話時間を大切に、適度に使いたいですね。
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楽しい会話が子を育てる
いかかでしょうか?
これを常に実行しようとすると理想論になってしまうかもしれません。
しかし、1日の中で「3つのT」を意識した言葉かけが1回でもあるのとないのとでは、大きな差になるでしょう。
あまり難しく考えず、親子の会話が楽しい時は自然「3つのT」ができていそうですね。楽しい会話のために心がけることが、結構は子どもを伸ばす最良の方法なのかもしれません。
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