この記事はこんな人にオススメ
- おもいやり駐車場の利用期間延長を自分の県でもしたい
- 多胎支援活動をしたい
- 多胎支援に興味がある
今回ご紹介するのは、三重県のおもいやり駐車場利用期間延長の活動をされた、三重県多胎育児サークル「ふたば」の代表である中口様のインタビューです。※2023年2月インタビュー
2021年末から2022年にかけて、ふたばの共同代表である古川さんと共に署名活動や行政・議員さん達への打ち合わせを重ね、2022年9月に三重県庁に署名と要望書の提出をされた中口さん。
そして2023年4月1日より三重県では産後1年半までしか利用できなかったおもいやり駐車場が「単胎家庭 産後2年、多胎家庭 産後3年」と延長が適用されることが決定しました!
特に多胎家庭の産後3年の利用は全国最長の利用期間です。
どのようにここまで展開したのかその流れをまとめてご紹介します。
おもいやり駐車場とは
身体障がい者や妊産婦、ケガ人など歩行が困難な方々の外出を支援するために、「おもいやり駐車場」などの名称で駐車区画を用意しています。各府県及び市では名称が異なります。
現在、同様の制度を実施している41府県1市で相互利用が可能です。
活動開始からルール改正までの流れ
署名を集めようと思ったきっかけは焦りでした
子どもが1歳2ヶ月ごろ、もうすぐ1歳半のおもいやり駐車場の利用期限が切れてしまう。
まだ歩けないしベビーカーも必須だし…どうしよう?!という焦りからでした。
その当時は思いやり駐車場がどこの管轄かも知らない、市か県なのか、分からず市役所に連絡してしまいました。
その時の回答が「県の管轄なので、署名してみては?」(※もっと色々とお話を聞いて頂きました)
その、署名したら?の一言がありやってみよう!!!と思ったのですが、、、どうしたらええんや?!と😇😇😇
地域の子育てサークルに所属して、そちらの先輩方に相談しました。
そこで協力してくれる、今のふたばの仲間に出会うことも出来ました。
今回、初めての署名活動で右も左も分からない状態。見切り発車でスタートしたこの署名活動。
署名していただいた方、署名に気付き拡散していただいた方、改めてこの場を借りて心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
協力してくださる議員の方々との出会い
Twitterで検索し、色んな方に協力してほしいとDM飛ばしました
Twitterで[四日市・市議]で検索し、その時まったく政党名、何に力を入れているとか、活動されているかも見ずに色んな方に協力してほしいとDM飛ばしました。
(あの時は急に連絡した方すみませんでした)
そこで四日市市議会議員 谷口周司さんと出会いました。
谷口市議を筆頭に各市町県議さんと集まって、多胎育児についての現状をパワーポイントにまとめてお話ししました。
実際に縦型ベビーカー、横型ベビーカー、車椅子を並べてそれぞれ押してみたり
- 子どもを車に乗せる方法
- トランクに乗せる方法
- ベビーカーの置き場所がないね
- 1人乗せてる時、もう1人が見えなくなるね
- 縦型にはしなかったの?
- 車椅子より幅が大きいね
- 多目的トイレも作りによっては入れないね
- 買い物も幅が狭くて大変だね
- 病院はどうしてる?
- カフェとかはどうしてるの?
と、たくさん議員さん達に多胎育児について知っていただき、実物を見て触って、いろんな感想を頂きました。
三重県議会での一般質問で利用期間延長について石垣 議員がこの件を取り上げくださったときは、私共多胎家庭の悔しさや想いまで議会へ届けてくださったように思えて胸が熱くなりました。
私どもだけではこんなに短期間にルール改正までは至らなかったと思います。議員の皆様のお力添えあってのことです。
活動中に思ったこと
今回の活動を通して多胎(双子や三つ子)についても広く知っていただけたことが嬉しいです。誰もが安心して外出できる未来に繋がれば幸いです。
この活動中に「車椅子が使えなくなるのでは」と言う意見がありました。
おそらく譲り合いになるとは思いますが、双子三つ子などの多胎は1/100の非常にマイノリティ、かつ赤ちゃんの時期の利用はかなり限定的になります。
ですので大きく影響を与えることはなく、使えなくなることもありません。
私自身も小学生の頃から福祉に興味があり、車椅子ユーザーの方達も大変な事を知っていました。
また、双胎妊娠中は10歩歩いたら息が切れ、動悸と息切れが止まらず、車椅子に乗って買い物などをしていました。妊娠中に使うと「病気じゃないでしょ」と言われた事もありましたが😅
今回の活動を通してマイノリティでも世の中を変えることができるということ
「当事者でなくても、あたたかく見守る」という社会への発信
多胎(双子や三つ子)についても広く知っていただければ嬉しいです。
いつか自分たちの自分たちや周りの方々もなるかもしれないマイノリティ側
いつ誰がそうなっても、安心して外出できる未来に繋がれば幸いです。
今後について
現在代表をしている多胎サークルでのんびりと活動しようと思います
現在、三重県多胎育児サークルふたばにて、古川と共に代表として活動しています。
実はこのサークルふたばは運営側も含めのんびり、ゆるくやっていこうという多胎サークルです。
無理をしないのがサークルの基本なので、のんびりゆるりと活動ができたらなと思います☺️
今は寒いのでほぼ活動していないのですが、暖かくなったら多胎児ママさんとお散歩したり、外でレジャシート広げてお話ししたりしたいですね。
そんな中で日常生活での困り事や嬉しかった事、我が子ってこんなにかわいいの!とか色々お話しましょう☺️
今後同様な活動をお考えの皆様へ
もし興味のある方がいらっしゃいましたら、私たちのできる範囲で情報提供やお話などご協力可能です。気軽にお声がけください。
私たちがどのように行政や議員の方々と打ち合わせをしたのか資料も全て下記サイトで公開していますので何かご協力できることがあればぜひお声がけをいただければと思います。
プチひまわりクラブ(ふたば前身の名称)
※2023年2月末をもってこちらのサイトはふたばサイトへ移動しますm(__)m
https://petit-himawari.com/news
もし興味のある方がいらっしゃいましたら、私たちのできる範囲で情報提供やお話など可能です。
ぜひ他県でも多胎家庭の外出にむけて、同様の活動が広がることを願ってやみません。
これから同様の活動をはじめる方へ、一言メッセージをお願いします!
やってみようという気持ちが、大事だなと思います。
そして協力してくれる仲間と出会えたからこそできたことだと思います。
今は、SNSで発信や拡散ができたり、同じような気持ちを持つ方と繋がれたりします。
そんな中で、協力してくれる仲間と出会えたからこそできたことだと思います。
あとは、【やってみよう】という気持ちが大事だなと思います。相談できる機会もたくさんあります😊
子育て中なので無理をせず周りを巻き込んで無理せず取り組んでみてください。
Special Thanks!
中口様、インタビューに応じて下さり、ありがとうございました!
今回お話をお伺いして、1歳の小さな双子ちゃんを連れて何度も議員さんや行政の方々と打ち合わせをされたりと、資料作りも育児が大変な中でよくぞここまで活動されたなぁと、同じ双子親としてびっくりしました。
また同じ志を共にするサークルの仲間と出会えたことは、ずいぶんと心強かったのではないでしょうか。
「初めは自分の為に始めた活動だったのですが、いつしか未来の多胎家庭の方が安心して外出しようと思えるように動いていた」と語ってらっしゃったのが印象深かったです。
なかなか外出のハードルの高い多胎家庭。しかし使える安心感があるだけでもお出かけのハードルが気持ちの面で少し下がりますよね。
一人のお母さんが、県を動かしたルール改正。
ぜひ他県にも同様の動きが広がるように、祈っています。
こちらの回答は2023年2月に頂いた内容となりますので、現在ではまた変化があるかもしれません。
これからも中口さんを始め、サークルふたばさんの活動を応援しております。
サークルの詳細はホームページまたはSNSでもご覧いただけます。
三重県多胎育児サークル ふたば
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