双子は言葉が遅れやすい?!【医療監修記事】

「双子は言葉が遅い」
「双子は独自の『双子語』を話す」

なんて聞いたことありませんか?

実際、発語が遅くなりやすのか?
『双子語』が存在するのか?
小児科専門医に聞いてみました。

双子は言葉が遅れやすい?!

双子は1人で生まれた子に比べて言語発達の遅れやすいことが様々な研究から指摘されています。
これは統計学的なことなので、もちろん優秀な双子もたくさんいますし、実際に乳幼児健診をしていて問題になるほど言語が遅れている双子は多くありません。全体を平均するとこんな傾向が見られるということですが、女の子よりも男の子、二卵性より一卵性の子で言葉が遅れが認められやすようです。理由としては、もともと女の子の方が言語発達が早いことや、一卵性の子は二卵性の子よりも早産や周産期トラブルが多い影響などもあると思います。
しかし言葉が遅れるのは双子ならではの養育環境にも原因があると考えられています。

言葉が遅れる原因は?

多胎育児は大変なゆえに、幼少期は外出などの機会が少なく言語環境が家庭内だけになりがちです。
まず、原因としてよく挙げられるのが、子どもたちへの言葉かけが分散されたり、同時に双方に話しかけることで、1人ずつにかける言葉が減ってしまうことです。

そして、お互いに2人の世界ができて遊んでくれるようになると、大人がつきっきりで子どもたちの面倒をする時間もだんだんと減ってきます。双子間では黙っていても通じるものがあったり、常に理解者がそばにいることで、単胎児ほど言葉で伝えようとする必要性にかられないと言う人もいます。程度の差こそあれ双子の約40%が双子同士にしか理解できない『双子語』を使っているそうです。このような双子ならでは理由が緩和されるためか、幼稚園や保育園では同じクラスにいるよりも、別々のクラスで過ごした双子の方が言語の遅れを認めにくい傾向があるようです。

また、話しかけられた時に、いつも答える方が決まっていて、よく話す方と、静かな方という関係ができてしまうことで言語発達に差が出てくることもあります。
このような状況は決して親が手抜きしているわけではなく、多胎育児ならではの必然的な状況だと思います。

うちの子遅れてる?

乳幼児健診をしていると正常発達なのに、言葉の遅れがあるのではないかと心配されているお母さん方も多くいらっしゃいます。
1歳6ヶ月健診では、意味のある言葉が3つ以上でているかを確認しますが、単胎児でも言葉がまだでていないということは、しばしばあります。この時期に発語がまだでも、耳が聞こえていて、親が話す簡単な指示の理解があれば大丈夫なことがほとんどです。
3歳児健診では短い文章が話せて、聞かれると自分の名前や年齢が言えたり簡単な日常会話ができるかを確認しています。健診の場で恥ずかしくて答えられなくても家庭内で話せていればOKです。多少、話し言葉が遅れていても、言葉の理解がよくて対人関係や行動面にも問題がなければ、あまり心配ありません。また、発音がはっきりしないようなことがあっても、問題なくコミュニケーションがとれている場合は、成長とともによくなるか1〜2年、様子をみて大丈夫です。

言葉は追いつく?

幼児教育の本などを読むと、人間の脳は3歳の終わりまでに約85%が終わるため、そこまでが大切という3歳児神話を聞いて焦ったりすることもあるかもしれません。双子の言葉の遅れは生後18〜24ヶ月ぐらいまでで、36ヶ月頃には解消されるようです。3歳ぐらいになると双子同士でもよく話すようになってくるので、かえって単胎児よりも言葉環境に恵まれることが多いのではないかと私は思います。多胎育児で大変な中でも、子どもたちは色々なことを吸収してしっかり学んでいるので、いたずらに心配しすぎないで下さい。

多胎マム編集部より

実際、双子では言葉の遅れが見られるようですが、長い目でみて、焦らずに穏やかに育児したいですね!
多胎マム編集部では、言語発達に効く親の言葉かけについても、根拠となる研究がしっかりしたものを紹介しています。
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参考文献
DARA LOVITZ (2018)『TWINSIGHT A Guide to Raising Emotionally Healthy Twins』FAMILUSa

【監修医師】小児科専門医:藤田 真弥

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自身も三つ子の姪がおり「多胎マム」の活動にご理解頂き、監修して下さることになりました。 こども病院で小児科医として研修を積み、現在は育児をしながら小児科診療...

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